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子どもの屈折異常

子どもの屈折異常(くっせついじょう)

 

近視や遠視、乱視のことを屈折異常といいます

目をカメラに例えて説明すると、角膜と水晶体がカメラの【レンズ】、網膜がカメラの【フィルム】の役割をしています

通常、光が入ってくるとレンズを通して網膜にピントが合った絵が映ります(=これを正視といいます)

目はカメラと同じようにオートフォーカスです

遠くを見る時は、水晶体(レンズ)をうすくし、近くを見る時は、水晶体(レンズ)をふくらまして、網膜(フィルム)にピントを合わせています

 ※水晶体がふくらむ現象=【調節】

  水晶体がふくらむ力や度合い=【調節力】

屈折異常とは、カメラでいうとピンボケの状態であり、近視・遠視・乱視のことをいいます

近視や遠視、乱視などがある目の場合、網膜にピントを合わせるためには、眼鏡やコンタクトレンズが必要になります

 

子どもの屈折異常は、【弱視(じゃくし)】(=視力発達の遅れ)や【斜視(しゃし)】の原因となることがあります

子どもの屈折異常は、その程度によって、【眼鏡をかける治療】が必要になってきます

眼鏡をかけて、ピントの合った絵を網膜にきちんと映すことで、視力を発達させるためです

 

子どもは調節力が非常に強く、成人と同じように眼鏡合わせを行うと、度数が非常に不安定で、正確な眼鏡が作成できません

そのため、子どもの眼鏡合わせには、調節力を麻痺させる点眼薬(調節麻痺薬)を使います(おおむね、10歳以下の子どもに初めて眼鏡を作る際には、調節麻痺薬の使用が勧められますが、個人差もありますので要不要の判断は医師にご相談ください)

(参考:調節力が弱くなった状態が、いわゆる「老眼」)

 

【補足】調節麻痺薬の種類と特徴

調節麻痺薬(目薬)を点眼すると、近くの物体にピントが合わなくなり、ひとみ(瞳孔)が開くために光をまぶしく感じます(特に遠視の場合は、数日から1週間、遠くも近くもぼやけて見えなくなりますので、検査後の生活に注意してあげてください)

どの点眼薬が選択されるかは、患者の状況によりかわります

 

①アトロピン点眼薬

調節麻痺効果強いため正確な検査結果を得られる 

検査前に1週間程度の期間、点眼が必要

副作用(発熱、顔が赤くなる)が出やすい

点眼薬の効果がきれるまで約1週間

 

②サイプレジン点眼薬

手軽に使えるが(検査当日の点眼だけでよい)、検査の正確性ではアトロピン点眼薬に劣る

点眼薬の効果がきれるまで約2日間

 

~屈折異常の種類~

①近視とは…

眼球が大きいため、水晶体(レンズ)のピントが網膜より前方に合う状態です

小学校以降に眼鏡が必要になるのは、眼球の拡大(成長)に伴う近視の進行によることがほとんどです

背が伸びると眼球も大きくなるので、背が伸び続ける間は近視も進行し続ける可能性があります

成長が止まれば近視も安定してくることが多いです

また、小学校1年生あたりですでに近視の眼鏡が必要な人は、成人になっても近視が進行し、病的近視に移行することもあります

最近では、成人になっても近視が進むケースがあり、パソコンなどのいわゆるVDT作業などが関連しているといわれますが、原因ははっきりしていないようです

近くのものはピントが合って見えているので、弱視になるリスクは低いです

 

②遠視とは…

眼球が小さいため、水晶体(レンズ)のピントが網膜より後方に合う状態です

軽度の遠視であれば、水晶体をふくらましたり、うすくしたりして(=水晶体の調節力)、網膜にピントを合わせることができます

「遠視は遠くがよく見える」と思われているのはこのためです

しかし、強度の遠視では、水晶体の調節力でカバーできず、遠くも近くもピントが合わないため、常にぼやけた絵しか映っていません

そのため、強い遠視は、早く眼鏡をかけないと、視力が弱い【弱視】になるリスクが非常に高くなります

 

③乱視とは…

角膜や水晶体(カメラで例えるとレンズ)がゆがんでいるために、ピントがきちんと1点に合わず、網膜(カメラで例えるとフィルム)にきれいな絵が映らない状態です

強い乱視は弱視の原因となり、早めの眼鏡装用が必要です

 

 

弱視については別項目をご参照ください

 

参考文献

【眼科インフォームド・コンセント ダウンロードして渡せる説明シート】2018

金芳堂 (監修)下村嘉一 (編集)國吉一樹

 

2020/09/14記

 

 

 

 

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