後発白内障
後発白内障(こうはつはくないしょう)
白内障とは、目の中にある水晶体(人の目をカメラに例えると『レンズ』)が、にごることで、
『見えづらい』『白く見える』などの視力低下を引き起こす病気です
白内障の手術では、この濁った水晶体を取り除き、代わりに『人工眼内レンズ』を入れます
人工眼内レンズを入れるために、水晶体の袋(水晶体嚢)は通常残します
白内障の手術では、水晶体内部の混濁した組織だけを吸引除去しているので、水晶体の袋は残るのです
この残した水晶体の袋(水晶体嚢(後嚢))が、白内障手術から数か月~数年で再び混濁(にごる)ことがあります
これが、【後発白内障】です
後発白内障は、誰にでも起こりえます
症状は白内障と同じで、『白くかすむ』や『ぼやけて見える』ですが、
本来の白内障とは別物で、再手術の必要はありません
治療法は、外来でのレーザー処置です
レーザーでは、濁った後嚢(水晶体の袋)に孔をあけて、再び光がよく通るようにします
レーザー処置そのものは数分程度で終わり、痛みはありません
外来にて、散瞳(点眼薬で瞳(黒目の瞳孔)を広げる)、レーザー、眼圧チェックなどあるので
来院してからご帰宅まで1時間30分ほどかかります
(目の状態、病院の混み具合によって更にのびることもあります)
※金沢文庫アイクリニックにて実施しております※
※当院では、基本的には予約制ですが、医師の判断で受診当日に実施する場合もあります※
レーザー処置を受けた日の生活に制限はありません
(ただし、レーザー後4~5時間は、自転車、バイク、車などの運転はできません)
食事も入浴も通常通り可能です
白内障手術後数か月~数年経ってから、視力低下が気になる場合、
後発白内障になっていることもありますので、ご相談ください
【参考】
後発白内障のレーザー処置はほとんど合併症のない安全な処置ですが、以下の合併症の可能性があります
飛蚊症、網膜裂孔、網膜剥離、出血、遅発性眼内炎、眼内レンズの脱臼など
参考文献
【眼科インフォームド・コンセント ダウンロードして渡せる説明シート】2018
金芳堂 (監修)下村嘉一 (編集)國吉一樹