ドライアイ(追記)
【ドライアイの原因には…】
◎加齢によるもの
...年齢とともに涙の量は減少するため(特に女性)
◎「自己免疫疾患」(=自分自身の「免疫反応」で自分自身の体の一部を攻撃し破壊する病気)と呼ばれる疾患群の1症状として発症するもの
シェーグレン症候群
…涙や唾液を作っている「涙腺」や「唾液腺」の細胞を敵とみなし、自分自身の免疫反応で自分自身の体の一部を攻撃し破壊する自己免疫疾患 ⇒ 涙や唾液が著しく減少
◎ストレス
◎睡眠薬、抗うつ薬、抗不安薬などにより、涙の量が減ることもある
◎VDT作業
…パソコン、運転、読書などで、瞬きが少なくなり、ドライアイの原因となる
◎眼科手術(白内障手術や屈折矯正手術)、コンタクトレンズ装用がドライアイの誘因となることも
【ドライアイの症状には…】
◎目が乾く
◎ごろごろする
◎目が痛い
◎目が重い
◎目が疲れる
◎かすんで見える
(瞬きをした瞬間は少し見えるが、数秒でかすんで見えづらくなる)
◎なみだ目(涙がこぼれる)
…冬場など乾燥している時に風が目に当たると涙がでる、など
ただし、ドライアイのせいだけでなく、鼻涙管閉塞(びるいかんへいそく)※1が関連している場合も
(※1)鼻涙管(⇒涙が目から鼻にながれていくための通り道)の流れが悪い
などさまざまな症状があります
ただ、 眼瞼けいれんでもドライアイとよく似た症状がでることがあり注意が必要です
ドライアイの多くは、角膜上皮障害(かくまくじょうひしょうがい)を伴います
ドライアイによって黒目の表面(=角膜上皮)に傷がついてしまうのです
ドライアイ⇒角膜上皮障害⇒角膜上皮障害で涙の成分が変化⇒ドライアイの悪化
という悪循環になることもあります
【涙とは…】
涙は、まばたきによって目の表面を膜のように覆って、乾燥や細菌などから目を守っています
眼表面に異常があれば、涙に異常が生じ
涙に異常があれば、眼表面に異常が生じます
涙は、涙腺から分泌されて
外から、
(外)
(油層) あぶら(脂質) ≪涙の蒸発を抑える≫
(水層) 水分
(ムチン層)糖タンパク(ムチン)≪目の表面で涙の層が安定して覆う作用≫
(眼表面)
三層で形成されて目の表面を覆っています
ドライアイでは、
ただ、涙の量が減るということだけではなく
涙の中の脂質やムチンと水分のバランスが崩れ、涙が目の表面を安定して覆うことができなくなることもあります(⇒なみだ目…涙が目の表面を覆うことができずに流れ落ちる)
ドライアイ=目が乾くこと(涙が少なくなること)だと思われがちですが、
ドライアイは、涙の質が変わってしまって起きたり、目の炎症が関係していたり、
実はまだわかっていないことも多いようです
ドライアイ対策として
長時間のコンピュータ‐作業は控える
乾燥している時は加湿器を使用する
などを取ってみて、症状がお辛いようでしたら、眼科受診をご検討くださいね
ドライアイ治療の目薬はいくつか種類がありますので、症状を診ながら処方されます
参考文献
【眼科インフォームド・コンセント ダウンロードして渡せる説明シート】2018
金芳堂 (監修)下村嘉一 (編集)國吉一樹
2020/10/12