眼球の内容(房水・水晶体・硝子体)について
眼球の内容について解説します
眼球の内容(中)は、房水(ぼうすい)・水晶体(すいしょうたい)・硝子体(しょうしたい)で構成されています
【房水】
房水は正常では、無色透明で水より粘度は少し高い
毛様体で産生される
後房→瞳孔→前房→前房隅角→シュレム管→強膜内の静脈を通り、眼球外に排出される
(血管を通って、目の外にいく)
角膜内面、隅角繊維柱帯、水晶体に栄養補給をし、これらの老廃物を除去する役目がある
房水の産生量と排出量のバランスが、眼圧に大きく影響を与える
(目を横から見た断面図)
【水晶体】
透明で、厚い凸レンズの形をしている
直径は10mm、厚さ4mm
水晶体は、虹彩のすぐ後に位置し、チン小帯(毛様小帯)という細い繊維で毛様体につながり、眼球内につるした形になっている
水晶体の後ろは硝子体に接する
神経も血管もなく、栄養は房水から得ている
水晶体自身の弾力性により屈折力を増加することができる(水晶体屈折力19~20D)
=調節作用
ただし、水晶体の弾力性は年齢とともに減少する(=老眼)
水晶体は紫外線の吸収力が強く、網膜に紫外線が達するのを防ぐ
【硝子体】
眼球内容の約4/5を占めている無色透明な半流動体ゲルの物質
眼球の形を保つのに水晶体、房水とともに大切なもの
加齢、近視、遺伝子素因などで、硝子体は繊維と水の成分が分離する=硝子体の液化
眼球の外壁(角膜・強膜・ぶどう膜・虹彩・毛様体・脈絡膜・網膜)について
2021/1/14
参考文献
「眼科インフォームド・コンセント ダウンロードして渡せる説明シート」2018
監修 下村嘉一 編著 國吉一樹
「眼科コメディカルのための眼科学ガイド」2005
編集・発行 社団法人 日本眼科医会 眼科医療従事者委員会