ドライと言ったら・・・
ドライと聞くと、何の言葉が出てきますか?
眼科でいえば、よく出てくる言葉は『ドライアイ』です。
最近は、ドライノーズやドライマウスという言葉も耳にするようになりました。
冬は乾燥がつらい季節ですね。
まず、ドライアイ(乾燥性結膜炎)とは、涙液の分泌不足や蒸発過多などによって、目の表面が乾燥する疾患です。
以下はドライアイの主な原因です。
原因1. 涙液の分泌が不足する
•加齢: 年齢とともに涙の分泌量が減少します。
•ホルモンの変化: 特に女性では、更年期やホルモンバランスの変化が影響します。
•疾患: シェーグレン症候群やリウマチ性疾患などが涙腺の機能を低下させることがあります。
•薬剤の副作用: 抗ヒスタミン薬、抗うつ薬、降圧薬などが涙の分泌を抑えることがあります。
原因2. 涙液の蒸発過多による
•環境要因: エアコン、暖房、乾燥した空気、強風などが涙を蒸発させます。
•まばたきの減少: パソコンやスマートフォンの使用でまばたきが少なくなることで、涙が蒸発しやすくなります。
•不完全なまばたき: 疲労や眼瞼の異常(眼瞼外反など)による不完全なまばたきも原因になります。
原因3. 涙液の質の低下
•マイボーム腺機能不全: 涙の油分を分泌するマイボーム腺の機能が低下すると、涙が蒸発しやすくなります。
•不均衡な涙液の成分: 涙液が適切な水分、油分、ムチンで構成されていない場合、目が乾燥します。
原因4. その他の要因
•長時間のデジタル機器使用: スクリーンを見る時間が長いと、瞬きの頻度が減り、涙が蒸発します。
•コンタクトレンズの使用: コンタクトレンズが涙の蒸発を助長することがあります。
•眼の手術: レーシック手術や白内障手術後にドライアイが発症することがあります。
•アレルギー性結膜炎: アレルギー症状やその治療薬が涙液バランスに影響する場合があります。
ドライアイになる原因は1つとは限らないようです。
★ドライアイの予防と対策について考えましょう★
①まばたきを意識する: デジタル機器使用時には定期的に休憩をとり、まばたきを意識する。
②環境調整: 加湿器を使用し、空気の乾燥を防ぐ。
③人工涙液の使用: 目の乾燥を和らげるために、医師の指示に従い人工涙液を使用する。
症状が続く場合は眼科を受診し、適切な診断と治療を受けていただくのがいいと思います。
ドライアイは適切なケアや治療を行うことで、症状の改善が期待できます。