春は卒業の季節
昨年の3月はこどもの卒業式がありました。
卒業は、嬉しくもあり、さみしくもありますね。
そもそも「卒業」の語源とは何でしょう?
「卒業」という言葉は、もともと仏教用語の「卒度(そつど)」からきているそうです。
「卒度」は「悟りを開いて迷いの世界を離れること」を意味し、そこから「学びを終えて次の段階へ進む」という意味になったそうです。
なぜ、日本では3月に卒業式があるのでしょうか?
コロナ禍に、年度スタートを9月にするかどうかの議論があがった時がありましたね。
どうなるのだろうと戦々恐々としたのを覚えています。
日本では、なぜ3月に卒業するのかの理由は、以下のような背景があるようです。
①旧暦の影響
日本は明治時代まで旧暦を使用していたため、年度は春分(3月ごろ)に終わります。そのため、自然と3月が区切りの時期となりました。
②農業社会の名残
近代以前の日本は農業中心の社会で、春は農作業が始まる大切な時期だったため、3月を区切りにして学校生活を終え、新年度を4月に始める流れが生まれたという説もあります。
③明治時代の学制改革
1872年(明治5年)に「学制」が制定されて、現代的な学校制度が整いました。その際、日本の気候や文化に合った4月始まり~3月終わりの年度が採用されたそうです。以降全国的にこの年度体系が定着したとのことです。
④日本の財政年度との一致
日本の政府や企業の会計年度も4月始まり~3月終わりです。これに、卒業、就職や進学のタイミングを合わせることで、効率的になっているようです。